- 複数の上司から出た指示が違う
- 指示が分かれてたらどうしたらいいのか
- トラブルなく仕事を進めたい
上記のような悩みに対して、本記事では以下の通り解説します。
- 両者の意見をまとめる『調整役』になろう
- 上手に話をまとめる『3つの方法』
- これだけは避けたい注意点
仕事を進めていく中で、上司の意見が食い違う経験がある方も多いのではないでしょうか。
原因は様々かと思います。
ゴールは同じでも至るまでの経緯が異なる、A上司とB上司の仲が良くないなど。
板挟みになることで、強いストレスを感じることでしょう。
今回は、上司の指示が違う時の立ち回り方と、具体的な方法をお伝えします。
注意点も踏まえて解説しますので、悩んでいる方は是非参考にしてみてくださいね。
両者の意見をまとめる『調整役』になろう
結論から言うと、仕事の着地点を決めるのではなく、話を整理する調整役になることで業務をコントロールするのがオススメです。
調整役に徹する方が、自分の感情や考えを持ち込むことがなくメンタル的にも楽になります。
調整役に回る時に意識することは以下の3点。
- 両者の立場を理解する
- 自分の感情や考えは捨てる
- 問題点と結果をぶらさないようにする
2名の上司の意見が食い違っている場合は、両者の立場をよく考えましょう。
意見が異なるということは、それぞれ上司が置かれている環境に違いがある場合があります。
役職や、関わっている部署、その仕事が今後に与える影響など理由は様々です。
お互いの立場を尊重して調整にあたるのがベストです。
また、自分の感情や考えは捨てることも重要。
自分の考えを持ち込んでしまうと、公平に調整することができなくなります。
A上司の案と、B上司の案、A上司の方が言っていることが正しいと思っていても、話をまとめる時には、どちらの意見が良いという考えは持たない方が、上手く調整が進みます。
そして、一番重要なのが、問題点と結果を最後までぶれないよう注意すること。
両者の話を長い間聞いていると、いつの間にか論点が別のところに向かっている場合があります。
問題点とゴールはどこに向かうことが正解なのかを明確にしておき、話の方向が違うところに向きそうなときは修正していきましょう。
上手に話をまとめる『3つの方法』
直接対話の機会を設ける
私の経験上、直接話してもらい、その場に同席する方法が一番手っ取り早く感じます。
直接対話してもらうことで、細かい部分のすり合わせが行えます。
また、自分を通して意見を伝えてしまうと、伝言ゲームのように解釈の違いで、気づかぬうちに間違った方向に行ってしまっていることもあります。
具体的な方法としては、上司のスケジュールを確認して、空いている日程・時間を把握したうえで、「仕事の進め方について相談したい」と申し出ましょう。
直接話し合ってもらえることで、なぜ違う意見になってしまうのか、考え方や方法についてのメリットデメリットを浮き彫りにすることができます。
また、その場でお互いの同意を得て業務を遂行できることもメリットの1つです。
意見の相違点と共通点をまとめて確認してもらう
もし、お互いのスケジュールが合わなく、直接対話の機会を設けることができないのであれば、共通点と相違点を書面にまとめて確認してもらいましょう。
具体的には、指示内容について以下の内容を抽出します。
- 主題となる「問題点」
【どのような課題なのか】 - 解決に向けた中で生じた「相違点」
【異なる意見の部分を端的にまとめる】 - 考え方や実行方法の「共通点」
【意見の中で、重なっている部分があれば明確にする】
この3点を文書にまとめて上司のところに持参しましょう。
文字に起こすことで、漠然とした意見が可視化できます。
内容の確認にもなりますし、確認後に印鑑やサインをもらうことで、後になって言った言わないの水掛論に発展することもありません。
直接対話の機会を設けることができないのであれば、文面に残して確認してもらうことがおすすめです。
さらに一つ上の上司の意見を伺う
基本的なことですが、上席の指示に従うのは当然です。
なので、意見が食い違っている上司のさらに偉い上司に意見を伺うようにしましょう。
例えば、係長クラスの方の意見が食い違うのであれば、一つ上の課長クラスの意見をもらいにいくのです。
注意する点は、意見が食い違っている上司に対して、一つ上の役職の方にも相談してみます、と筋を通すこと。
あまり勝手に動きすぎると、後になって「私を通さないで行動しないでほしい」など反感を買う可能性があるからです。
大原則として、決定権は責任を負う人にありますので、直近の上司の意見が食い違うようであれば、さらに一つ上の役職者に確認を行うようにしてみましょう。
これだけは避けたい注意点
やってはいけない行動として、両者の意見をもとに、自分自身で判断して実行してしまうことが挙げられます。
自ら考えて仕事をすることは大切ですが、結論が出ていない場合は、きちんと両者の同意を得てから業務にあたる方が無難です。
結果的にうまく仕事を終わらせることができたとしても、従わなかった方の上司からは、あまり良い印象を持ってもらえないことになるでしょう。
最悪の場合、2人の上司からマイナス評価が下る可能性もありますので注意が必要です。
最終的に責任を負うのは、自分ではなく上司になります。
ですので、両名の同意がある、もしくは妥協点を理解してもらった上で業務遂行した方が、トラブルなく仕事を進めることができるでしょう。
自分の考えで出すのは、解決『案』に留めておくこと。
しっかりと、案を出しておけば指示待ちではなく、少しだけ自分の意見を付け加えることができるため、考えて仕事を行なっていると感じてもらえるメリットもあります。
ですので、100%と間違いなく完遂できるという自信がない限り、いくら決まらないからモヤモヤするからといって、勝手に自分で結論をだして実行するのはおすすめできません。
【まとめ】『調整力』は立派なスキルです
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめると以下の通りになります。
両者の意見をまとめる『調整役』になろう
- 両者の立場を理解する
- 自分の感情や考えは捨てる
- 問題点と結果をぶらさないようにする
- 直接対話の機会を設ける
- 意見の相違点と共通点をまとめて確認してもらう
- さらに一つ上の上司の意見を伺う
これだけは避けたい注意点
100%と間違いないという自信がない限り、勝手に自分で結論を出さないこと。
- 両者の同意もしくは、妥協点を理解してもらってから実行すること。
- 自分の考えで出すのは、解決『案』に留めておくこと。
上司も人間ですから、考え方に違いが出てしまうのは仕方のないことです。
しかし、そんな時にどうやって場をうまく収めてスムーズに業務を回していくか、その「調整力」こそ、新人から中堅社員の力の見せどころです。
私の経験上、仕事ができる人ほど、不満を残さずに業務を進めることができているなあ、と感じることが多々あります。
皆さんの周りにも、取りまとめが上手な方がいるかと思いますので、よく観察することをおすすめします。
「調整力」は、会議などでも幅広く活用できるスキルです。
ぜひ、今回の記事を参考にして、調整上手になれるよう意識して取り入れてみてくださいね。
本記事が少しでも皆さんのお役に立てたのであれば嬉しく思います。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました!