- クレーム対応がとても苦手…
- 相手に不満を残してしまっていると感じる。
- クレームが入ると緊張してしまい、適切に対応できない。
上記のような悩みに対して、本記事では以下の通り解説していきます。
- クレーム対応における『3つのコツ』
- 不満を残さないクレーム対応『5Step』
- クレームが入っても焦らないために意識するべきこと
多くの人が苦手意識を持っている『クレーム対応』
できれば対応したくないと感じる方も多いでしょう。
対処方法を間違えると、不満を解消できないどころか、さらなる怒りを生んでしまう原因になりかねません。
私も学校の事務でお仕事しているので、保護者からのクレームをよくお受けします。
今回は、私の経験の中から効果があると感じた適切にクレーム応対するコツをご紹介します。
うまく対応できるようになると、不満の解消だけでなく、信頼感も得られます。
正しいクレーム対応の方法を身に着けて、丸く収めてしまいましょう。
クレーム対応における『3つのコツ』

結論から言うと、クレーム対応に必要なのは「どれだけ相手の立場に立って考えられるか」です。
具体的には以下のような対策になります。
- 非がなくても、初手は『お詫び』する
- ”共感”して相手の状況を理解する
- 話をよく聞いて『本質』をとらえる
ひとつずつ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
非がなくても、初手は『お詫び』する
たとえ自分たちに非がなかったとしても、最初は「不快な思いをさせてしまった」姿勢をとったほうが無難です。
相手はとにかく何かを言わなければ気が済まない状態のはず。
気が立って頭に血が上っている状況では、話し合いもまともに進められません。
最初は謝る姿勢を見せて相手の留飲を下げてから、落ち着いた状態で話し合う方向にもっていきましょう。
話をよく聞いて『本質』をとらえる
相手が何に対して怒りを感じているのか原因を突き止めましょう。
相手が求めている回答と、こちらの対処方法が食い違っていては正しい対処ができません。
基本的に、クレームの種類は大きく分けると以下の2つに分類できます。
- 何かしらの不備に対して、修正ややり直しを求めているパターン
- 単純にイライラをぶつけたいパターン
もしくは、両方に該当している場合もあります。
クレームが入った際は、必ず相手の話にしっかりと耳を傾けて、クレームの本質を徹底的に考えるようにしてください。
相手の立場に立って”共感”する
クレームの内容が理解できたら、自分ごとに落とし込んで『共感』するのもコツの一つです。
例えば、自分が同じ状況に立たされたら、
といった視点を持つようにしてみてください。
形式的な対応は必ず相手にも伝わってしまいます。
クレームの内容を「自分ごと」にできれば、適切な対応や接し方が見えてきます。
不満を残さないクレーム対応『5Step』

Step1.内容を伺い、誠意のあるお詫びをする
まず、クレームを受けたら心からお詫びする姿勢をとりましょう。
先述でもお伝えしましたが、冷静に話し合いを進めるためには、相手にも落ち着てもらう必要があります。
注意すべきは、たとえ自分の担当業務でなかったとしても不服な態度をとらないこと。
相手にとっては、担当者が誰であるかよりも、今発生している被害の方が重要です。
しっかりと相手の話を聞いて、何に対して困っているのかを捉えたうえで、誠意のあるお詫びを行ってください。
Step.2 上司と関係者へ迅速に報告する
次に、上司や関係者に報告を行います。
クレームが大きくなったときに責任を取るのは、上司やその仕事の関係者になります。
報告を行うときは以下の内容をまとめてください。
クレームへの対応は、個人では行わずチームで対応するようにしてください。
絶対に一人で解決しようとせずに、情報を共有しましょう。
Step3. 解決策を練り、具体的に解決策を説明する
情報を共有したらチームで解決策を練り、クレームを申し出てきた方へ具体的な対応方法を説明します。
解決策を考えるときは、いろいろな方の意見を聞いてみましょう。
私の経験上、直接クレームを受けてしまうと考えが固まってしまい行き詰るパターンがよくあります。
ほかの方の意見を伺うと、自分では思いつかった解決方法を提案してくれる場合があります。
そして、解決方法が一通り固まったら、具体的に何をどうするか相手に説明します。
案件によっては、相手の要望に沿えない状況もあるかもしれません。
その場合は、できるだけ納得してもらえる代替案を提案します。
回答が準備できたら、
この点を具体的に説明しましょう。
こちら側に落ち度があるのであれば再発防止策についても触れておきましょう。
Step4. 焦らず、素早く対応する
解決策がまとまったらすぐに行動に移しましょう。
対応のスピード次第で相手の印象が大きく変わります。
ただし、注意点として焦ってミスを起こさないよう細心の注意を払って取り掛かるようにしてください。
ただでさえ、クレームで不快な思いをさせてしまっている状況ですので、対応中のミスは二重クレームとなり、さらに相手の怒りを買ってしまいます。
また、対応に時間がかかりそうな場合は、一定のタイミングで報告をしましょう。
クレームから数日経っても報告や進捗が見えない状況では、「後回しにされているのではないか」と不満が溜まってしまいます。
解決策ができあがったら、できるだけ素早く、正確な対応を心がけてください。
Step5. 最後に再度お詫びと感謝を述べる
今後のことも考えて、処理が終了したあとも丁寧な対応をしましょう。
不快にさせてしまったことに対してのお詫びをして、気づきを与えてもらった事への感謝を伝えます。
問題の解決だけでなく、相手の心理的ストレスもケアできれば悪い印象を払拭できます。
悪い印象を払拭できる上に、丁寧な対応は逆に良い印象をもってもらえます。
次の取り引きや、今後の関係性の向上に繋がりますので「対応したら終わり」ではなく、丁寧なアフターフォローを意識しましょう。
クレームが入っても焦らないために意識するべきこと

急なクレーム対応をしなければいけない状況はとても焦りや恐怖心を感じるものです。
相手の話をしっかり聞く状態を作るためには、気持ちを落ち着ける必要があります。
委縮してしまう方は、以下の3点を頭に入れておいてください。
- 怖がらず堂々と対応する
- 相槌と復唱を活用する
- 怒りを正面から受けない
それぞれの方法を深堀していきましょう。
怖がらず堂々と対応する
クレームを対応するときは、おどおどせず堂々と対応しましょう。
『怖い』という感情が先行してしまうと、冷静な判断ができなくなったり、クレームの問題点を的確に捉えられなくなります。
具体的には、いつもより少しだけでいいのでハキハキとした発声と相手の顔をしっかりとみて対応するようにします。
堂々とした態度で臨めば「しっかりとした人」という印象を与えますので、弱みに付け込みづらくなります。
慣れないうちは委縮してしまうのが普通ですが、少しでも堂々とした態度で対応する意識を持ってみると徐々に慣れていきますので試してみてください。
相槌と復唱を活用する
相手に共感をするためにも、「相槌と復唱」を活用しましょう。
相槌と復唱が上手にできると、相手に安心感与えます。
クレームはただ問題を解決するだけでなく、相手が抱えている不快な感情を取り除くのも重要です。
話を聞くだけ、一方的に謝るだけにならないように気を付けましょう。
「そうですよね。」、「ご迷惑をおかけしました。」、「大変申し訳ございません。」など『復唱や相槌』の言葉と一緒に、深く頷いたり、恐縮した表情をするなど態度にも配慮するようにしてみてください。
怒りを正面から受けない
委縮してしまう人は、相手の怒りを受け止めすぎてしまっている傾向があります。
クレーム対応は、『怒りを鎮める仕事』ではなく『相手の困りごとを解消する仕事』です。
相手の気持ちに寄り添って共感するのはとても大切です。
しかし、一番大切なのは、適切な対応で相手が受けている被害を最小限に抑える点を忘れないようしましょう。
適当に対応するというわけではありませんが、相手の怒りの感情は極力受け流すと意識してみましょう。
『怒り』をどうするかではなく、『相手の困りごと』を解決しましょう
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめると以下の通りとなります。
- 非がなくても、初手は『お詫び』
- ”共感”して相手の状況を理解する
- 話をよく聞いて『本質』をとらえる
- Step1.誠意のあるお詫びをする
- Step.2 上司と関係者へ迅速に報告する
- Step3. 解決策を練り、具体的に解決策を説明する
- Step4. 焦らず、素早く対応する
- Step5. 最後にお詫びと感謝を述べる
- 怖がらず堂々と対応する
- 相槌と復唱を使い気持ちを落ち着ける
- 怒りを正面から受けない
クレーム対応は、できれば関わりたくないと感じる人が大半だと思います。
相手の怒りを受け止めるにはとても大きなストレスがかかりますし、適切な対応ができなかった場合にはさらに炎上させてしまう可能性があると感じてしまうからです。
しかし、私の経験上、丁寧で適切な対応により、不満や不快な感情を取り除いてあげれば、逆に感謝されよい関係性を築けることも多々ありました。
クレーム対応において一番大切なのは、『怒りをどうするか』ではなく『どう対応したら困りごとが解決するのか』です。
今回ご紹介したコツや対応手順、注意すべきポイントで活用できる点があればぜひ実務に取り入れてみてくださいね。
以上、本記事の内容が少しでも皆さんのお役に立てたのであれば、大変嬉しく思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。