- 事務職員に必要なExcelのレベルについて知りたい!
- 具体的になにができればいいの?
- どうやって学んでいくのがおすすめ?
求人票をみていると、よく『ワード・エクセルが使える方』という表記を目にします。
明確に、必要な機能が記載されていることは少ないのではないでしょうか。
そうなると、具体的には何ができればいいのかピンときませんよね。
もちろん、仕事内容によって、よく使用する機能は変わります。
しかし、一般的な事務職員であれば、今回ご紹介する内容ができることで、一通りの仕事はこなせます。
現役の事務職員として働いている私の経験から、最低限必要なレベルについてお伝えできればと思います。
ぜひ、今後、事務職員として働きたいと思っている方は、参考にしてみてください。
仕事で必要なExcelのレベルはどの程度なのか
結論から言いますと、事務職員に求められるExcelのレベルは、そこまで高くなくても大丈夫です。
効率よく仕事を進めるためには、いろいろな機能を知っておいた方が良いのは確かです。
ただ、高い水準でExcelを使いこなす必要がある場合は、もっと具体的な記載が求人票に記載されているはずです。
例えば、『VBAやマクロを用いたプログラムを組めること』など。
『Excelを使うことができる方』という表現には、以下のような作業ができるという意味が含まれています。
- 紙ベースの情報を、エクセルソフトに入力することができる
- 入力したデータを、見やすいように一覧にまとめることができる
- データを絞り込んで、必要な情報を抜き出すことができる
- 数値データに対して、足し算、引き算、掛け算、割り算、平均を出す処理ができる
- Excelで作ったデータを印刷する際に、余白の調整や、印刷範囲の指定ができる
この内容を見てどう感じるでしょうか。
読者の皆さんのパソコンスキルには、ばらつきがあると思います。
しかし、上記で挙げた内容くらいであれば、ほとんどパソコンを触ったことがない人でも、2週間〜1ヶ月もあれば習得できることでしょう。
つまり、勉強すれば誰でも到達できるレベルなのです。
求められている水準は高くないことがわかりますね。
『データ入力』と『データ活用』の2つが行えればOK
事務職員がExcelを使う場合をイメージしてみましょう。
たとえば、職場で働いている方へ対して、アンケート用紙を配り回収したとします。
最終的には、回収したアンケートをまとめ、上司に報告することが目的の場合。
あなたは、紙ベースで回収したアンケートをExcel上に『入力』します。
一通り、入力が終わったら、次に、入力したデータを使い、アンケート項目ごとの集計を行います。
表を作成したり、合計値を計算したり、グラフ化したりするために『活用』を行うはずです。
つまり、事務職員がExcelを使う時は、データの『入力』と『活用』ができればよいのです。
では、さらに深堀して『入力』と『活用』の内容を見ていきましょう。
データ『入力』では、どんなことができればいいの?
紙媒体の文字や数値をExcel上に、入力できれば問題ありません。
Excelに、データとして入力することにより、パソコン上で管理することができます。
パソコン上で管理できることで、多くの数値データを一瞬で計算することが可能になるのです。
そのため、その場その場で計算する必要がなくなり、仕事の効率が上がります。
また、人間が電卓などを用いて手作業で計算すると、たとえ注意していたとしても、計算間違いが発生することがあります。
Excel上で計算すれば、入力内容に間違いがない限り、ミスは絶対に発生しません。
業務の効率化と正確性の向上のために、まずは、データの『入力』が行えるようにならなくてはいけません。
では、入力をするにあたり、最低限必要になってくるポイントを解説します。
『文字列』と『数値』の入力
入力するデータの形を大きく分けると、『文字列』と『数値』の2種類に分かれます。
例えば、「氏名」「住所」などは『文字』に該当します。
『数値』には「金額」「人数」が当てはまります。
基本的なことではありますが、しっかりと抑えておいてください。
Excelは、『表計算ソフト』と呼ばれるソフトウェアです。
なので、入力した文字の形式が適切でないと、正確に「計算」をすることができません。
先ほどご紹介した「金額」や「人数」が『数値』ではなく、『文字列』で入力されていると、Excelは正常に計算を行うことができません。
なので、文字を入力する時には、入力の形式に注意することが大切です。
簡単なショートカットキー
作業効率の面から、簡単なショートカットキーは知っておいた方がよいです。
ショートカットキーと聞くと、パソコンを使い慣れた人が使用する印象があるかもしれません。
Excelにはたくさんのショートカットキーがあります。
しかし、最初の段階で全てを覚える必要はありません。
事務職員として、働くうえで必要なショートカットキーはある程度固定されます。
パソコンを使い慣れていない方でも、すぐにマスターできます。
最低限以下のショートカットを覚えておけばOKです。
- Ctrl+C:コピー
- Ctrl+V:ペースト(貼り付け)
- Ctrl+S:上書き保存
- Ctrl+F:検索
- Ctrl+Z:一つ前の作業に戻す
今回ご紹介したショートカットキーは、事務処理で何度も使用するものです。
使っていくうちに、自然と覚えていきます。
最初のうちは、付箋などをパソコンの端などに貼っておくのもおすすめです。
事務職員で仕事をする上で、簡単なショートカットキーを覚えておけば、効率よく業務を進めることができます。
ある程度の入力速度
事務処理では多くの書類を入力することになります。
そのため、ある程度の速度で文字が打てると、仕事をしていく上で役立つことが多いです。
Excelに限らず、Wordやメールを作成する際にも使えるスキルです。
やっていくうちに徐々に慣れてくるので、焦らず練習してみましょう。
今ではネット上で、練習できるサイトが多くあります。
このようなサイトでゲーム感覚で練習してみましょう!
練習のコツとしては、ステップを踏むこと。
- キーボードを見ながら、正確に入力する
- キーボードの文字の位置を覚えるという、意識で入力する
- 遅くなってもいいので、キーボードを極力見ないように意識しながら入力する
後は、ひらすら練習することが重要です。
慣れてくれば、少しずつキーボードを見なくても入力することができるようになってきます。
すると、画面に打ち込んでいる文字が間違っていないかを確認しながら進めることができるため、あとで見返した時の入力ミスが少なくなったり、また、キーボードをみて文字を探す必要がなくなるので、単純に入力速度が上がります。
最終的な目標は、キーボードを見ずに打てるようになると、ベストです。
大量のデータを効率よく入力するためにも、少しずつでもいいので上達していきましょう!
『データ活用』では、どんなことができればいいの?
データが入力できたら、今度はデータを活用していく必要があります。
Excelには、とても多くの機能が備わっています。
ただし、よく使う機能というのは、ある程度限られています。
今回は、事務処理をする上で、必要な機能のみを厳選して解説します。
罫線を用いた表の作成
入力した文字を、線で囲い表の形に整えます。
文字がずらっと並んでいるよりも、線が引いた合った方が視覚的に理解しやすいのです。
作成したExcelファイルは自分だけではなく、他の人も活用する場合が多々あります。
そのため、できるだけわかりやすいデータを作るためにも、まずは、罫線を引けるようになると良いです。
例えば、
- 通常の区切り位置であれば、細い線
- 大枠でまとめたい箇所であれば太線
- 小計や総計の部分の前には二重線
このような形で、見る人のことを考えてあげることが一番重要です。
フィルターを用いた絞り込み
Excelには、フィルターと呼ばれる機能が備わっています。
フィルターとは、入力したデータの中から、自分が欲しい情報だけを表示させる機能です。
入力したデータ大量ですと、目視で探すのは少し大変ですよね。
特定の条件を指定することで、一時的に不要なデータを非表示させることができます。
事務職では、個人情報やアンケートなど、情報多いデータを取り扱うことが多いため、使うことが多い機能のうちの一つになります。
グラフの作成
罫線を用いた表の作成同様に、データを視覚的に理解しやすくするための機能です。
数字や文字を目で追うよりも、円グラフや棒グラフで表示されている方が直感的にどのようなデータなのか分かりやすくなります。
上司や同僚などに、集計したデータの説明をする際に活用できるとより効果的です。
最初は難しく感じるかもしれませんが、何個かグラフを作っていけば感覚が掴めていきます。
グラフはかっこいい複雑なものよりも、できるだけシンプルなものの方が相手に理解してもらいやすいです。
グラフの例としては、
- 棒グラフ:データの大きさを比較する
- 折れ線グラフ:時系列での変化をみる
- 円グラフ:全体に占める割合をみる
- 積み上げ棒グラフ:累積データから内訳を比較する
- 散布図:2つのデータの相関関係をみる
このような形にすることが多いです。
機能を使うことよりも、目的に合わせたグラフを作れることが可視化するうえで重要になってきます。
簡単な関数
『関数』と呼ばれる機能を使うことで、Excelの効果を最大限に発揮することができます。
Excelでいうところ『関数』とは、定型の計算を行うための数式を意味しています。
手作業で計算するよりも、素早く正確に作業することが可能になるからです。
最初のうちは、難しい関数を使わなくても効果を十分仕事をすることが可能です。
計算と一言にいっても、足し算、引き算のような四則演算の他にも、以下のように様々な種類があります。
- 合計を計算する:SUM関数
- 数値の平均を求める:AVERAGE関数
- 計算結果によって表示内容を変更する:IF関数
- 条件に合うセルを数える:COUNT関数
- 指定範囲内を検索する:VLOOKUP関数
他にも様々な関数が存在します。
全て覚える必要はなく、今回紹介した関数のみで事務処理的にはかなりの効果が得られます。
少し難しく感じるかもしれませんが、やっていくうちに誰も扱えるレベルですので、ぜひ挑戦してみてください。
おすすめの勉強法について
分からないことが出たら『Google・Youtube』を上手に活用しましょう。
本で一通り学ぶのも良いのですが、Excelの機能はとても多いです。
参考書を買うのも悪くはないのですが、どうしても機能が多い分、どこから勉強していいのか分からなくなることが多々あります。
ですので、不明な点が出た段階でポイント的に解決していった方が、効率よくExcelを使いこなせるようになります。
もう少し詳しい勉強方法は、以下の記事にてご紹介していますので参考にしてくださいね。

Excelには便利な機能がたくさんある!ただし、難しいことをする必要はなし!
いかがでしたでしょうか?
今回の内容を要約すると以下の通りになります。
- 紙ベースの情報を、エクセルソフトに入力することができる
- 入力したデータを、見やすいように一覧にまとめることができる
- データを絞り込んで、必要な情報を抜き出すことができる
- 数値データに対して、簡単な関数で計算することができる
- データを印刷する際に、余白の調整や、印刷範囲の指定ができる
- 『文字列』と『数値』の入力
- 簡単なショートカットキーの活用
- ある程度の入力速度
- 罫線を用いた表の作成
- フィルター機能を用いたデータの絞り込み
- グラフの作成
- 簡単な関数を使用した計算
本で勉強するよりも、不明な点がでたら『Google』や『YouTube』を活用
まったくパソコンを触ったことがない方でも、事務職員の仕事内容であれば、あまり難しいことは求められません。
自分には無理と思わずに、ぜひチャレンジしてみください。
実際に触ってみると、意外と簡単だということが実感できるはずです。
これから、事務職員として働こうとしている皆さんにこの記事が少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました!