- 仕事を与えられたのはいいけど何も教えてもらえず放置される
- 丸投げされた時はどうするべきなんだろう
- 他の人にも同じ経験があるのかな
上記のような疑問に対して、本記事では以下の通り解説していきます。
- 仕事を「丸投げ」と「任せる」ことの違いとは?
- 丸投げされたと感じたときの対処法「3選」
- 仕事を丸投げされて学んだこと
組織で働いている以上、上司から業務をお願いされた時は、自ら考え、試行錯誤して業務に取り組まなければならないのは当然のこと。
ただ、お願いされた業務が「丸投げされた」場合と、「任される」場合ではモチベーションに大きな差を感じることでしょう。
両者には、どのような違いがあるのでしょうか?
違いをしっかり理解して「任された時」はしっかりと期待に応えられるよう取り組む、「丸投げ」された時は対処方法を頭に入れておくことで余計なストレスを感じずに済むかもしれません。
今回は、「仕事を丸投げされることと任せることの違いについて」と「丸投げされた時の対処法」をお伝えします。
10年間以上、現在も事務職員として働いている私の実体験から、学んだことを併せてご紹介しますので、ご参考までにご覧ください。
仕事を「丸投げ」と「任せる」ことの違いとは?
明確な過程とゴールが提示されていない
一番大きな違いは、与えられた仕事に対して詳細を提示されておらず、ゴールはどこなのかという点に対して説明が無いことです。
- その仕事は何のために実行する必要があるのか
- 完成形はどのような形になるのか
- ゴールに至るまでにどのような経過を辿る必要があるのか
など、目的や進め方がはっきりしているかどうかがポイントになります。
仕事を「任される」場合は、大枠は決まっている状態で、「細かいやり方はあなたに任せますよ」と依頼されます。
一方で、「丸投げされる」場合は、意思疎通が不十分なため、部下に与えられた決定権の範疇がどの程度なの不明確になっていることが多いです。
結果的に、相談や報告のタイミングが遅れてしまったり、精一杯考えて完成させた仕事がただのたたき台になります。
せっかく時間を使って作成した資料も、修正の嵐。
これでは、自分が使った時間はなんだったのかと、モチベーションの低下に繋がってしまいます。
仕事をお願いされた時、過程や目的、最終的なゴールが提示されていない場合は注意をしてください。
仕事内容について上司自身が把握していない
実際に仕事を振られた後、進めていく中で相談をした際に、上司が業務の内容を理解していないときは丸投げされている可能性が高いです。
もちろん、上司もあなただけではなくチーム全体を管理しなければなりません。
ですから、全ての業務を覚えておくのは難しいという事実はあります。
しかし、報告や連絡を行ってもピンときていない様子や、今後の指示やアドバイスがもらえない場合は「任されている」のではなく、「丸投げ」されてしまっていると考えて良いでしょう。
上司からのフォローが一切ない
ほうれんそう(報告・連絡・相談)の基本は、部下→上司であることは間違いありません。
ただし、仕事を進めていく中で上司→部下へ業務に対して確認が一切ない場合も「仕事を丸投げ」されていると考えることができます。
「これくらいのことは分かってくれるだろう」と考えるため、上司から部下へのフォローが無くなります。
ただ、当然ですが、人によって物事への理解度や、解釈の違いは必ず発生します。
いくら仕事を「任せている」とはいえ、本当に重要なことであれば最終的に責任を取ることになるのは上司です。
ですので、普通は上司側からも進捗状況を確認するために、定期的な意思疎通を行ってくるでしょう。
逆に、「丸投げ」されている場合は、自分が責任を取らなくても、失敗した場合は本人の責になると考え、逐一、確認作業をせずに放置されてしまう危険性があります。
上司からの声かけやフォローがない場合は「任されている」のではなく、無責任に「丸投げされている」と捉えることができます。
丸投げされたと感じたときの対処法「3選」
しつこいくらいに相談と報告をする
詳細な仕事の進め方やゴールが提示されないのであれば、逆にこちらから何度も相談に行きましょう。
中途半端な指示で進めた業務が後のトラブルにならないよう予防する効果があります。
また、少し嫌味な感じですが「あなたの説明が足りないためこれだけ質問しているんですよ」というアピールにもなります。
注意する点としては、きちんと自分なりの考えは持っていくこと。
丸投げされたからと言って、自分の頭で考えず相談しにいくのはNGです。今後の関係性に悪い影響を与える可能性があります。
自分なりの考えを持ちながら、些細な点でも相談、報告をすることで「自分の指示が足りなかった」上司に認識させるようにしましょう。
逆に業務の一部を手伝ってもらう
自分1人の力で全て実行しようとするのではなく、一部の作業を手伝ってもらうように依頼するのも一つの手です。
コツは、今、自分はこれくらい忙しいためどうしても手が回らないという理由を明確にするようにしてください。
お願いする上司側は、「全て任せてしまうと終わらない可能性がある」と判断して、「丸投げではなく一部分を任せてようにしよう」と判断します。
仕事の一部を受け持ってもらうことで、他人事の仕事ではなく、自分も関わっている仕事と意識してもらうことができます。
仕事の経過について証拠を残しておく
的確な指示をもらえず、相談しにいっても中途半端な回答しか得られない場合に有効です。
仕事の丸投げにおいて一番問題なのは、間違いが起こった時に、その責任が自分のみになってしまうこと。
対処方法として仕事を進める際には、メールでの進捗報告や、メールでのやり取りの中で必ずCCに入れておく、作成した書面を確認してもらい、署名や印鑑をもらうなど行うようにしてください。
後から「私は聞いていない」、「連絡や相談が足りていないからミスが起こる」など責任を逃れる隙を作らないようにしておくことで、相手にも責任があることを自覚させることで「丸投げ」を予防させる効果と、リスク回避に繋がります。
仕事を丸投げされて学んだこと
とにかくがむしゃらにトライしたことで大きく成長できた
仕事の丸投げ自体はあまり良い事だとは思いません。
明確な指示がないと、その後の業務においてトラブルが発生してしまう可能性があります。
しかし、私は全てにおいてマイナスではないと考えてます。
私が経験した業務の中で、年に数回ある大きなイベントの責任者としてお仕事をさせていただいた経験がありました。
年に数回あるとはいっても、過去にそのイベントに携わったことはなく、前回まで担当していた方は既に離職、まったく知識ゼロからのスタートです。
当初はとても気が重く、何から手をつけてよいのかもわからない状態でした。
しかし、やらなくてはいけない状況に立たされることで、自分なりに考え、過去の資料を読み漁り、色々な同僚に相談しまくることで業務を進めていきました。
もちろん、途中経過を上司に報告すると、ダメ出しの連発。
正直、ダメなのが最初から分かっているのであれば、初めから言ってほしいと思うことも何度もありました。
ただ、その中でも諦めずに、また、自分の中で試行錯誤を繰り返していき、ようやく形になってきてイベント当日を迎えました。
自分なりに問題点を洗い出し、完璧な状態にしたと思っていたのですが、多くのトラブルが発生。
イベント自体は無事終了しましたが、課題が残る結果となりました。
数か月後、正直あまり乗り気ではなかったのですが、再度、同イベントの責任者としてお願いされることとなったのです。
そこで気づいたのですが、1度苦しい状況を経験して多くの失敗をすることで、事前の準備で注意するべき点や起こりうる問題点の対処法が想定できるようになっており、さらに効率よくイベントを回すためのノウハウが身についていたのです。
結果的に、前回ほどの失敗は繰り返さず、イベントを実行することができました。
それでも小さなミスはありましたが、そのミスも次回に繋げることでどんどん良いものが出来上がっていく感覚を得ることができました。
要は、丸投げされた仕事に対して、苦しい思いをしながら精一杯自分の力で乗り超えることで得られる知識や技術は自分自身の成長に大きな影響を与えるということ。
知識や技術だけではなく、周りとの関わり方や業務の進め方など、そのイベント以外でも活かすことができる能力を学ぶことができました。
もし、皆さんの中でも仕事を丸投げされてしまった、しかしどうしてもやらなくてはいけない状況となった場合は「自分の成長のチャンス」と捉えて、果敢にトライして、何とか乗り切ることで大きな経験を積むことができるかもしれません。
今は、苦しいかもしれませんが、自分で考え、行動した経験は必ず自分の力となって返ってくると信じて頑張ってみるのも一つの手だと思います。
丸投げされた時の対処法を理解して、ストレスの無い社会人生活を送りましょう
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめると以下の通りとなります。
- 明確な過程とゴールが提示されていない
- 仕事内容について上司自身が把握していない
- 上司からのフォローが一切ない
- しつこいくらいに相談と報告をする
- 逆に業務の一部を手伝ってもらう
- 仕事の経過について証拠を残しておく
仕事を丸投げされて学んだこと
仕事の丸投げ自体は良くない。
しかし、果敢にあきらめず挑戦することで、
- 今までなかった知識や技術
- 周りとの関わり方
- 失敗を経験して得られるもの
には、とても価値があり自分の成長に大きな影響がある。
多くの人が悩まされる「仕事の丸投げ」
信頼されて任されているということではなく、面倒な仕事の押し付けや、関わりたくない仕事を自分の手から放したいといった理由でお願いされた経験もある方も少なくないと思います。
そんな時は、今回ご紹介した方法を頭の片隅に置いておくことで、対処できる場合があります。
今回の内容が、少しでもストレスを抱えない働き方の参考になれば嬉しく思います。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました!