- 現場で働いてる中途採用者の人数はどれくらいなんだろう
- 年間で何名くらい採用されるのか知りたい
- 前職はどんな仕事をしていた人が採用されている?
上記のような悩みに対して、本記事では以下の通り解説していきます。
- 現場で働いている中途採用者の人数
- 年間で採用される人数
- 転職前の職種
- 採用で重視されること
「転職として大学職員を検討しているけど、実際にやっていけるかちょっと不安…」なんて悩みを抱えていませんか?
大学職員はどちらかというと裏方の仕事なので、職場の様子が分かりづらいと感じるのではないでしょうか。
今回は、実際に現場で10年ほど働いている私の経験から『大学職員として働いている中途採用者の人数や様子』についてお伝えしたいと思います。
転職先として大学で働きたいと考えている方の参考になるようお伝えしますので、ぜひご一読いただければと思います。
現場で働いている中途採用者の人数

実際の現場には、どれくらい中途採用者がいると思いますか?
結論から言うと、以下の2点となります。
- 全体数の1/4が中途採用者
- 部署によって中途採用者の比率は大きく変わる
それぞれ、もう少し具体的に説明していきましょう。
全体数の1/4が中途採用者
私の大学では、おおよそ全体の1/4が中途採用者です。
一般的に大学の事務職員としてイメージするのは”学生と直接接する”『学生支援課』や”事務処理全般を取り扱う”『総務課』ではないでしょうか。
私の大学の『学生支援課』と『総務課』には以下の部署があります。
- 教務部署
- 学生部署
- 就職支援部署
- 庶務部署
- 会計部署
- 入試広報部署
- 図書部署
その他細かい部署は省きますが、基本的に大学職員として想像するのは上記の部署にあたります。
『学生支援課』と『総務課」の人数を合計すると、全体で40名ほどの職員が在職しており、そのうち10名が中途採用者です。
全体の25%が他の企業などからの転職者になる計算です。
部署によって中途採用者の比率は大きく変わる
全体の割合を出すと約25%が中途採用者ですが、さらに細かく解説すると部署によって中途採用者の人数は大きく変わります。
転職者が配属されるのは、基本的に前職の経験を活かせる部署になる傾向が強いためです。
例えば、前職で人事経験がある方は企業側の目線を活せるため、学生の就職を支援する部署に配属されたり、営業経験が豊富な方は、大学の魅力を発信しながら学生募集に繋げる入試広報課に配属されます。
あくまで傾向が強いだけで、必ずしも前職の経験が問われるわけではありませんが、事実就職支援課や入試広報課などは中途採用者の割合が比較的高いです。
年間で採用される中途採用者の人数

中途採用者の受け入れ人数について以下の2点を解説していきます。
- 年によって大きく異なる
- 年に1~2名の入れ替えがある
年によって大きく異なる
職場の状況によって受け入れの人数は異なります。
原則、現場で離職者が発生した場合や新しい部署ができたときに中途採用者の募集が開始されます。
例えば、私の職場では退職の一か月前に届け出を出す必要がありますので、9月いっぱいで退職する人がいる場合、8月~9月中には減員することが分かっていますので、そのタイミングで採用募集が始まります。
離職者が出た場合は人員の補充が必要になりますが、一方で、誰も辞めない状況が続けば増員する必要はありません。
そのため、年に何名採用するという明確な受け入れ人数は決まっていないのです。
年に1~2名の入れ替えがある
先述の通り、明確に年間で何名採用されるかは決まっておりません。
ただ、目安としては年間で1~2名人員の入れ替えがある印象を受けます。
現場で働いていると、年間で数名の退職者が必ず発生しており、ご家庭の事情や定年を迎える方など理由は様々です。
離職率は、多くもなく少なくもない比較的平均的な職場ですので、極端に人員を補充しなければならない状況はないですが、逆に全く誰も辞めないというわけでもありません。
以下の記事で中途採用の募集が活発になる時期についても触れておりますので、ご参考までにご一読ください。

転職前の職種

大学職員になる前は、どんな仕事に携わっていたのかについて解説していきます。
以下の2点を参考にしてみてください。
- 学校とは全く無関係のない仕事をしていた人が多い
- 前職の経歴例
それでは、ひとつずつ深堀していきましょう。
学校とは全く無関係のない仕事をしていた人が多い
意外と前職では教育現場と全く無関係の仕事をされていた方が多いです。
大学職員の仕事内容は基本的に専門的な知識を有していることよりも、人とのコミュニケーションが的確にとれる能力が重視されるためです。
もちろん、前職が教育に携わるお仕事をしていた経験が採用時に有利優位に働く可能性もあります。
しかし、募集している部署によっては前職の経験はあまり関係ありません。
たとえば、会計課や庶務課など学校の運営面や教職員のサポートをする部署が該当します。
実際、その他の部署であっても前職の経歴と今対応している業務内容が全く違う方も多くいらっしゃいますので、前職が教育関連ではないからといって不利になることはありません。
前職の経歴例
実際に私の職場に在職している方の過去の経歴について、一例をあげると以下の通りになります。
- Webデザイナー⇒庶務課
- 工場勤務⇒教務課
- 市役所職員⇒学生課
- 企業の人事職⇒就職支援課
- シニア人材センター⇒就職課
- 運送業⇒会計課
- 広告代理店⇒入試広報課
- 他大学の職員⇒就職支援課、入試広報課
こうしてみてみると、前職の経歴と今取り扱っている仕事内容はあまり関係がないことがわかります。
実務の様子を見ていてもそこまで苦労されている感じもありませんので、過去の職業が教育現場でなくても不自由なく働ける職場だということがわかります。
採用で重視されること

前職の経歴が教育関係でなくても問題なく働けるとお話ししましたが、では、実際の採用にではどんなところを評価の対象としているのかについて解説していきます。
大学側が中途採用者に求めている能力は以下の3点があげられます。
- 即戦力となる人材
- 柔軟な考え方
- 求人のニーズに合った能力
即戦力となる人材
中途採用者に求めるのは『即戦力』です。
先ほどお話した通り、中途採用者の求人は離職者が出た際の補充として行われます。
大学側の目的としては、できるだけ早く人手不足の解消を進めたいから中途採用者を募集しています。
即戦力とはいっても、実務の詳しい知識を有しているというわけではなく、社会人としての基礎的な土台が求められます。
例えば、
新卒採用の方に対しては、社会人としての基本から教育しなければならない場合がありますが、中途採用の方に関しては、社会人の基礎を教えている時間はありません。
専門的なスキルや知識よりも、社会人としての基本的な能力が備わっているかが採用に重視される内容です。
柔軟な考え方
職場環境の変化に対して、柔軟に対応できる考え方を持ち合わせているかも大切な要素になります。
前の職場とこれから働く大学の仕事に対して、考え方や進め方が大きく変わる可能性があります。
例えば、物品を購入するときに前の職場では上司の許可が出た段階で発注して支払いをするだけでOKだったとしても、これから働く大学の規則では、上司の許可が出たとしても複数の会社から相見積もりをとり、経費を抑えるための精査をしたうえで購入手続きを踏まなければいけないなど、仕事の進め方が違う場合があります。
上記のような場合、「前の職場ではこうだった」ですとか「世間一般的にはこれで正しいでしょう」など、固定概念にとらわれた業務の進め方をされてしまうと正直めんどくさいと思われてしまう危険性があります。
今までの経験は大切にしながら、勤める大学の規則や雰囲気に合わせた柔軟な働き方ができそうかという観点も採用時に注視される要素です。
求人のニーズに合った能力
大きな差にはなりませんが、大学が提示している求人のニーズを満たした能力を持っている人はアピールできる要素になる場合があります。
もちろん、先述でお話しした通り前職での経歴がなくても不利にはなりません。
ただし、例えば、学生の定員が集まらず苦労しているという悩みを抱えた大学が求めている人材を考えてみると、必要な能力としては高校の先生や高校生に対して好印象を持ってもらえる話し方や雰囲気、相手を納得させられる営業スキルが高い人が欲しいと感じるはずです。
学生の出口である就職に関して、就職率が芳しくない大学であれば、人事経験がある人を採用して企業側の目線で質の良い履歴書やエントリーシートの書き方をアドバイスできる、正しい面接の対策方法の指導が行えるなどノウハウを持っている方が、大学としては欲しい人材といえるでしょう。
繰り返しになりますが、上記スキルを持っているからといって極端に内定率があがるわけではありませんが、自身をアピールするポイントの一助になると考えておく方が良いでしょう。
現場では多くの中途採用の方が活躍しています
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめると以下の通りとなります。
- 全体数の1/4が中途採用者
- 部署によって中途採用者の比率は大きく変わる
- 年によって大きく異なる
- 年に1~2名の入れ替えがある
- 学校とは全く無関係のない仕事をしていた人が多い
- 前職の経歴例
- 即戦力となる人材
- 柔軟な考え方
- 求人のニーズに合った能力
先述の内容の通り、大学職員として働いている中途採用の方は意外にも多いのです。
専門的なスキルや知識がいらない分、仕事の内容はそこまで難しくありません。
そのため、前の職場に関わらず大学職員としての素質があれば中途採用でも十分活躍できる職場だといえます。
実際に私の職場でも、中途採用から2年で役職者となり、チームを引っ張っている方もいらっしゃいます。
「自分は、事務の経験もないし人気の高い大学職員になるのは難しいのかな…」と考えず積極的にチャレンジしてみるのをオススメします。
以上、今回の内容が少しでも皆さんのお役に立てたのであれば大変嬉しく思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。