- 大学職員のやりがいって何だろう
- どんなときに楽しいと感じるのか
- 働き方の面ではどうなんだろう
上記のような質問に対して、本記事では以下の内容をお伝えいたします。
- 大学職員のやりがいとは?
- 楽しいと思える5つのタイミング
- 働き方の面で魅力に感じるところ
人気の就職先としてよく名前が挙がる「大学職員」。
今回は、実際に10年以上大学職員として働いている私が感じる「良いところ」についてお伝えします。
今後、大学で働きたいと考えている方は、参考にしてみてくださいね。
大学職員のやりがいとは?
結論から言うと、学生が快適に学べるように環境を整え、適切な指導を行うことで成長させることが大学職員のやりがいだと感じます。
大学の役割は、大きく分けると「2つ」存在します。
- 1つ目は、新しい分野の研究・開発に取り組むことで社会貢献へ繋げること。
- 2つ目は、これからの社会を支える若い世代の育成。
1つ目の理由はどちらかと言うと、大学の「教員側」としてのやりがいに当てはまるでしょう。
大学の職員の立場としてのやりがいは「学生の成長」にあると私は考えています。
担当する部署によって、学生との関わりは様々です。
他にも多岐にわたる学生との関わり方があります。
どの部署だったとしても、直接関わるか、間接的に関わるのかに違いはあれど、最終的には「学生のため」に働くということが大学職員としての仕事のやりがいだと感じます。
楽しいと思える5つのタイミング
学生の成長を感じられた時
人の成長を身近で感じ取れたときは非常にやりがいを感じます。
多くの大学では基本的に4年間、大学で学校生活を過ごすこととなります。
その中で、よく対応している学生が人間的にしっかりとしてきた、と実感するとこれまでの指導やフォローが報われた気持ちになります。
高校を卒業したてで、大学に入学した当初は挨拶もろくにできない、自分を大きく見せようとして横柄な態度をとる学生など様々な子がいます。
時には、厳しい指導を行うこともあり、嫌な気持ちになることも多々あります。
しかし、時間が経つにつれて4年生になるころには、しっかり挨拶ができる、相手の考えを尊重できるようになる子が多く存在します。
このような人間的成長を目の当たりにすると、「大変だったけど、この子の将来に少しでも貢献できたのかな」と思える瞬間がやりがいに繋がります。
学生から頼られ感謝された時
大学職員として働いていると、よく関わりを持つ学生が出てくる場合があります。
学生との信頼関係が深くなり、懇切丁寧に対応してあげることで問題を解決し感謝されるというのも大学職員をやっていてよかったと思えるタイミングです。
たとえば、現在私は学生課の職員として業務にあたっていますが、よく関わりを持つのはクラブの代表者が挙げられます。
クラブ内のトラブルや人間関係、施設面の相談などを対応していくうちに、時には、私生活での悩みや友達との関わり方などの相談を受けるようになっていきます。
相手に寄り添い問題を解決していくことで、とても感謝されます。
卒業間際には寄せ書きをもらったり、私宛のアルバムを作ってくれたりするのです。
信頼され感謝されるとお金以上に価値のあるなんとも言えない嬉しさを味わうことができます。
自分も成長できたと感じる時
学生を育てる中で、自分自身も学ぶことができるという体験もこの仕事の面白さの1つです。
未熟な点も多い学生ですが、考え方や接し方の面で私自身も学ぶべき点があることに気づかされます。
これらは、学生に限らず社会人である我々も見習わなければいけない部分です。
上に立つ人の視点を持つことができるため、「このように話しかけられたら印象がよくなるんだ」とか、「あまり良くない態度はこう上司に映るのか」と学ぶことができます。
学生を接することで、自分の足りない点やもっと伸ばせる個所を見つめ直すことで自身の成長に繋げることができます。
的確なフォローをしてあげることができた時
自分のアドバイスや指導がぴったりとハマり、相手の悩みを解決できた時も仕事の喜びを感じることができます。
学生は多岐に渡る悩みを抱えており、解決が困難な場合もあります。
解決策を出すのが難しい相談であっても、粘り強く真剣に向き合って一緒に問題解決をしていかなければなりません。
例えば、
- 両親が亡くなってしまった。
- 学費が払えない。
- しかし、大学4年生まできたのだから卒業したい。
- 周りからキツイいじめに合っている。
- 精神的に限界。
- 学校に行きたくない。
など重い相談を受け持つこともあります。
その場でパッと解決できる内容ではないため、根気強く長いスパンで面倒を見なくてはいけないのはとても大変です。
ただ、一緒に考え抜いた結果、良い方向に改善していったときには「自分のやり方は間違っていなく相手のためになっていた」と感じたときには、大きな達成感を得ることができるのです。
卒業後、さらに成長した姿を見れた時
卒業後窓口に顔を出してくれる学生さんがいます。
大学を卒業した後も元気に働いている、充実した生活を送っている様子を見ることで私自身も元気をもらうことができるのです。
実際に働き出して厳しい環境に身を置くことで見違えるほど成長している姿を見た時には「立派になったな」と感じます。
また、学生と職員と言う関係性の時にはできなかった、本音の話ができることもあります。
厳しく指導された時、困ったときに助けてもらった体験の本心を聞くことができるため、笑い話にもなりますし、今の自分の指導を見直すよい機会にもなります。
社会に出て立派に働いている姿を見れた時、立場が変わって聞ける話には大学職員としての面白さが詰まっていると感じます。
働き方の面で魅力に感じるところ
休みの融通が利く
比較的休みが取りやすい点は、大学職員のメリットだと感じます。
重要な会議やイベント期間以外は、基本的に希望した日に休暇を取得しやすい印象があります。
専門職ではないため、自分以外の方と共有できる仕事が多いので、どうしても休みたい時に同僚にお願いしやすいためです。
時々、夏休みや春休みなど、学生が長期休暇に入るタイミングについての質問を受けます。
これは、完全に大学によりけりです。
私の学校では、学生が休みに入ることでその期間は高校生対象のオープンキャンパスなどのイベントが活発になる時期です。
そのため、まとまった休みを取るということはできません。むしろ休日にイベントをやるため休日出勤が発生します。
逆に、普通の授業期間中は仕事量に大きな波がないため計画的に仕事を進めていれば、休もうと決めている日は休暇を申請しやすいです。
休みの融通がきくと、ワークライフバランスの調整がしやすく、ストレスも軽減することができます。
ノルマがない
部署にもよりますが、営業職のような月で成績を出さなければいけないということはありません。
そのため、過度なプレッシャーを感じず勤めることができるのも大学職員の良い点です。
ただし、部署によって異なる場合もあります。
例えば、大学への入学者を増やすために活動する「入試課」や「広報課」は数字で成果を求められることがあります。
志願者や入学者の増減は大学への経営に大きな影響を与えます。
一方で、「学生課」や「教務課」など学生支援にあたる部署には、目標設定はあるもののノルマを課せられることは少ないでしょう。
仕事のやりがいを感じる点は様々かと思います。
ノルマがあり達成することに充実感を得る人、目には見えづらいけれども、学生からの感謝や成長に喜びを感じる人。
どちらがいいと言うわけではないですが、私の場合は、ノルマがないことで精神的に余裕を持って仕事に臨めていると感じています。
学生と一緒に自分も成長できるのが一番の魅力
いかがでしたでしょうか?
今回の内容をまとめると以下の通りです。
- 学生の成長を感じられた時
- 学生から頼られ感謝された時
- 多くの人と関わることで、自分も成長できたと感じる時
- 困っている学生へ的確なフォローをしてあげることができた時
- 卒業後、さらに成長した姿を見れた時
- 休みの融通が利く
- ノルマがない
大学職員は人気の就職先として、倍率も年々高くなっていると聞きます。
一般的な会社は「対お客様」であるのに対して、大学職員の対象は「学生」です。
少し特殊な業種かもしれません。
その為、感じられる仕事の楽しさには大きな違いがあるのだと思います。
私は、学生を育てる中で得られた経験が、自分自身もも成長させてくれることに、この仕事の大きな魅力を感じています。
将来大学職員として今後働いていきたい!と考えている皆さんの参考になったのであれば嬉しく思います。
以上、ここまでお読みいただきありがとうございました!